走れクリスマス
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走れクリスマス Christmas, Run

 

クリスマスクッキーは浮かぶ地面にいた。
クリスマス象が追ってきた
やがて追いつかれて、ふたりの浮かぶ地面はくっつく
そのまま9年を一緒に過ごした
よってたつ地面を一緒にしての9年なんていいでしょう

上空より垂れ下がったふさが移動してくる
クリスマス象はなにより垂れ下がったものがすきなものだから、そのふさにしがみつく
そして、そのままいってしまった
垂れ下がったふさに自分も垂れ下がっていってしまうなんていいでしょう

クリスマス象はいなくなっちゃった
なので、クリスマスクッキーは電話でクリスマスキャンディを呼んだのだ
最初にクリスマスキャンディ(男)がきて、少し遅れて(女)がきた
男女が踊りながら変な言葉で愛を確認していたところ
乗っていた浮かぶ地面が縮んでしまって雲に変形し
雲に包まれたクリスマスキャンディたちもわけのわからない状況になっていく

じぶんの隣で小さくなっていくクリスマスキャンディたち
クリスマスクッキーはおそろしくなり
その場から走って離れることを決意
走って逃げていくとき、クリスマスキャンディたちの血がついた雲が頭にかかった
それがちょうどクリスマス帽のようになった
クリスマス帽をかぶったクリスマスクッキーは、舞浜の街を走り続ける
走り続ける、逃げ続ける
走って逃げるクリスマスです。