小さな声でありがとうと言った

ビルロボット
エントランスも窓もまだある

液状化でうきあがった舞浜の地面に
いくぶん傾きはしたものの
特に平気な顔で立つ

47年間がたってしまっていた
特に発射することもなく
たたかうこともないまま
変な年月になってしまった

年月にとまどいながら
冷静をよそおい
それでも
小さな声でありがとうといった。